むひょーお


by end-and-end

草臥れた

ずーっとと前から考えてて昨日、びーじゅつかんでやや形となっていたメロディーがやっと今日頭の中で明確なものに、でも蜻蛉の羽くらいもろい明確さなので早くちゃんと現実にしてあげないと、先に「優しくならない」というタイトルだけ決まってたせいでかなり時間かかった。

今日は昨日見た映画「青い鳥」の余韻に」囲まれて過ぎた、東の京では昨年公開でしたが北の杜にはやっと今頃来た日本映画、早くも今年のベスト級の一本。ここから痛いことを書きますよ。

お話としては、舞台はとある事件を起こした中学校のクラス。みんなその事件の忌まわしい過去を忘れようとしているこのクラスに、阿部寛演じる吃音症の先生が臨時で赴任してきてその事件を思い出させるような行動をとる。その姿にクラスの疑心・反感が広がっていくが・・という感じ。

正直、題材はありきたりといえばありきたり、内容も道徳的に過ぎて個人的には本来は苦手なタイプの映画なんです。だけど丁寧に丹念に演出を重ねているので、説教くさいような直球ど真ん中なメッセージにも大いに感動して思わず涙ぐんでしまった。

あまり台詞の多い映画では無いんですが、役者一人一人の表情をしっかり拾い上げる演出で、しっかりと登場人物の心情が伝わるし、その台詞の少なさゆえに逆に阿部寛が言葉でしっかりとメッセージを伝えるシーンが生き生きとしてくる構成が良かった。特に阿部寛の柔和な表情と、生徒役の本郷奏多のナイーブで細かい心の揺れがわかる表情がすばらしかった。


ちなみにこの映画のメッセージでは、過去の事件のことを忘れようとする事に対して阿部寛が言う
「忘れるなんて卑怯だ、相手(事件の被害者)は絶対に忘れないのだから」
という言葉が心に残りました。うーん圧倒的に正しい。


でも人間とは忘れる生き物。その時その時起こったことや心情はやがて自分の一部になって、そんな自分に慣れていくことで、同時に少しずつ忘れていく、忘れずにいるという事は難しいもんです。だからこそ人間は思い出す事ができる、例えばパソコンだったら一度消去すればそのデータをパソコンが自分で思い出すことは出来ない。だけど人間は忘れてしまっても思い出す事ができる、そうやって忘れる思い出す忘れる思い出す忘れる思い出すを繰り返すことが、精一杯の忘れないって事なのかなー、と思いながら車に乗って、景色を家まで流して帰った昨夜。
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by end-and-end | 2009-01-23 00:09